こんにちは、「カズ姐さん」こと大鶴和江です。
早速ですが、あなたの周りで
「この人いい人で面白くて、いつも明るい人なんだけど
やたらテンションが高すぎてついていけない・・・」
という人はいませんか?
もしくはあなた自身が無理にポジティブになろうと明るく振る舞っては苦しくなっていませんか?
それ、もしかしたらそれは「躁的防衛」という心理状態かもしれません。
しかしこれ実は心がヤバい状態かもしれないんです。
今日はこの明るいのはいいけれども、パリピで、やたらいつもハイテンションの高い明る過ぎる人に起きている心理メカニズムについてお伝えします。
本記事は私が長年心理療法を通じて様々な心理問題を解決してきた経験から得てきた知識を元に書いています。
ではこの躁的防衛についてはこの順番でお話しします。
1. 躁的防衛ってなに?
2.どんな問題が?そして原因は?
3.躁的防衛に気が付いたら
までをお話ししていきます。
また、本記事はYouTubeでも解説していますので、動画学習がいい方はこちらをご視聴下さい↓
目次
明るくポジティブ思考になろうとするほど苦しくなる心理、躁的防衛とは?
躁的防衛とは、無理に明るいキャラクターを演じることなどで、気を紛らわせたり不安や恐怖や孤独感や悲しい気持ちに蓋をしたりするなどの一種の防衛行動です。
例えば、、、こんな感じ
本当はストレスいっぱいで、辛くて不安で寂しい人が、お葬式でも明るく振る舞い冗談を言ったり悲しい場面なのにニコニコしている私の友人にもいましたが、自分の父親の葬式なのに全く泣いてないんですね。
お葬式でみんな来てくれて嬉しーいと大はしゃぎする姿をみてドン引きしたことがあります。
悲しみという感情を感じるということから逃げているという印象でした。
無理にポジティブになろうとする心理「躁的防衛」の背景とは?
このようにいつも陽キャラを演じてイエーいというパリピ状態の人。
深刻な場面や真剣に何かをする場面でも、人に近づくときも目の前まで接近して大声で唾を飛ばして子どものように喋ったり、いつもハッピー状態で、イエーいというスタイルです。
子どものようなコミュニケーションする人でした。
実はこの人は母親にネグレクトされてきた人なので、人に見てみてとオーパーアクションしてみてもらう、ということをしている人です。
他にもこんなケース。
常にハイテンションでしゃべりつづけて人の話しは聞かない、早口でまたハイテンションでズーーっと喋り続ける人、インフルエンサーでもいますよね。
こういう人に私は言いました。
おしゃべりを止めたら何が起きる? というと急に黙って、震え始めこういいました。
「沈黙が怖い」
常に忙しくしてイベントや飲み会やパーティに参加し続ける、とにかく一人でいるのが嫌、暇になるのが嫌で、常に誰かと一緒に楽しくしなければいけないとばかりに、人といつも一緒でいないと気が済まない。
いつも周りを笑わせようとしてピエロを演じているお笑い芸人にこの躁的防衛をしている人をよく見かけます。
昔私が日本テレビであるお笑い芸人の悩みを取り扱うというコーナーに出ていたことがありますが、まさにこの人もそういうケースで「父親を笑わせなければ自分は生きる価値がない」という人でした。
またあるひとは高校時代、いつも道化役を演じては、周りを笑わせる人でそういう明るいキャラだった、という人がとんでもない犯罪を犯してしまう、といった話しをよく聞きます。
これも本人の本当の姿を隠して偽りの自分を演じることでしか人とつながることができないことをよく表しているケースですね。
などなど、、
こういう人は自分が今本当は辛いし、悲しいし、不安で孤独で寂しいのに、その気持ちを感じようとはせずに、誤魔化している可能性が高いのです。
ではこの躁的防衛という状態は何かヤバいのかについて次にお話ししていきます。
過剰なポジティブシンキングが危険な理由
楽しくなければ人生じゃない!! という生き方は一見して素晴らしく感じるんですが、自分の内面に目を背けて感じないようにするために、明るくハイテンションで誤魔化し続けていたら、その分自分の心がどんどんバランスを失っていきます。
本当は寂しくて暗くて陰キャな自分を感じてしまうことを、隠して抑圧して、楽しい楽しいハッピーイエーイ!とやっていたら、確かに感じなくていいので楽です。
でもこのイエーイ!は、本当にやりたくてやっているというよりは、何かを避けるためにやっていると思われるので、シラフになった時に急に不安が襲ってきたりします。
そしてまた躁的防衛でハッピーだ!もっと幸せライフをー!などと問題がどんどん強化されていくわけです。
躁的防衛とは自分を偽り、本当に感じている気持ちに蓋をして、その感情やストレスを感じないようにするために抑圧して無かったことにしてしまうので、その分真逆の自分、本当の自分を感じなくさせてしまうのですね。
本当の自分は、寂しいも感じるし、孤独感も、悲しいも、怒りの感情や、劣等感や無価値観や罪悪感などさまざまな感情を持つのが自分ですよね。
でもそれらはありのままの自分であり、その自分を見ないようにするということは、自己否定しているということになりますから、自己肯定感はますます低くなっていきます。
人は自分を偽れば偽るほどにストレスは溜まる一方となります。
本当の自分を隠して明るく振る舞っているからこそ、周りが喜んで楽しんで自分を認めてくれるのだ、という嘘の感覚に騙されて、本当の暗い自分や孤独で無価値な自分を知ったら、周りがみんな離れていくに違いないという恐怖を抱いているわけです。
実際には真逆で、弱さを出したら引いて離れていくような人は、そもそも友達ではありません。
それよりも、人前でも弱さをさらけだせる人の方がはるかに魅力的です。
躁的防衛していることに気づいた時どうすればいいか
もし自分が上記のような躁的防衛に気づいたときにどうすればいいか、その対処法をお伝えします。
それは以下の通りです。
- 孤独の不安や恐怖を受け入れること
- 自分の心のストレスを動くことで誤魔化そうとしないこと
- 自分のブラックや弱さを認めて受け入れよう
私の周りで躁的防衛をしている人に多いのは、幼少期に親子関係に問題があった人が圧倒的多数です。
特に問題になってくるのがネグレクトです。
躁的防衛している人の多くに、ネグレクトされてきた、つまり親から存在を否定され、無視されてきた人、親に共感されずに育ち、愛情をもらっていない、愛着障害の人が多いなと感じます。
だからそういう人は、自分の孤独の不安や恐怖を否定して、嫌われないように人の顔色伺って、周りを喜ばせて、人と一緒にいることでしか自分を感じられません。
だからこそ、一人でいる時間、沈黙の時間、ゆったりする時間をあえて持つこと、そして自分の心の内側と対話、自己対話することがとても大事です。
まとめ
というわけで今回は「明るすぎる人はやばい」躁的防衛という心理メカニズムについてお話ししてきました。
他にも過去私の経験してきたケースについて、心の仕組みやさまざまな精神的な問題、家族問題、愛着障害、虐待問題、依存症、など多くの心理的な考察と経験と知識と技術を誰が読んでもわかりやすい役立つ記事をメールマガジンにてお届けしています。
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